長らくお騒がせしてきました団塊の世代も、いよいよ総退出となります。
参考出典:団塊世代を総括する/三浦展
大都市に大量流入した世代で、地方から来て
「貧しい」「独身」の労働者が、
「豊かな」「家庭」を持ち「中流階級」に上昇していくことこそが、
高度経済成長を推進する力となった。
保守性と革新性を併せ持った世代
団塊世代には、戦前的な古さと戦後的な新しさが、
常に矛盾する二面性が彼らの中に同居しています。
それは
団塊世代が敗戦直後と言う価値観の大転換期に生まれたために生じているのです。
集団就職で金の卵と持てはやされながら、新旧の世代の板挟みになり、
結局は学歴のないものは。使い捨てられられるしかなかったのです。
団塊世代の学歴と結婚
団塊世代は高校進学率を増やした世代ではあるが、
大学進学率を増やした世代ではない。
団塊世代は恋愛結婚が明らかに多数派になった世代である。
…学歴や貧しさへのコンプレックス。そこから生ずるブランド志向。
それらがなければ多くの団塊世代が、その後我が子を受験戦争に駆り立て、
バブル時代に海外ブランドを買い漁った理由は説明できないように思えます。
2025年問題
西暦2025年以降、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、
我が国が超高齢化社会になることを指します。
団塊の世代の人口は、現在約800万人です。
厚生労働省の試算では、この方々が75歳以上になると、
現在約1,500万人の後期高齢者人口が、約2,200万人に膨れ上がり、
75歳以上の人口が全人口の約18%となります。
2030年問題
日本社会の高齢化に伴って労働人口が減少し、
多くの企業が労働力不足や競争激化、人件費上昇などの課題に直面する社会的な懸念を指しています。
内閣府の発表によれば、
2022年10月時点で日本の総人口に対して65歳以上の人口は3,624万人に上り、
高齢化率は29.0%に達しています。
2030年には総人口の約1/3を高齢者が占めることが予測されます。
2040年問題
高齢者の人口がピークを迎えることで起こり得る問題の総称で、
2040年には65歳以上の人口が全人口の約35%となると推計され、
2040年問題は、社会保障費の増大や労働力不足だけでなく、インフラや公共施設の老朽化などの課題も含まれます。
附:80-50問題
小説8050:林真理子
80代の親が50代の子どもを養う世帯をめぐる問題で、親が老齢で介護が必要となったり、亡くなったりすることで、引きこもりなどで就業できない中年の子どもが経済的に困窮するというケースが社会問題化しています。
まとめ
- 団塊世代はおそらく戦後初めて、若い頃から
「がんばる」より「のんびり」を人生観とした世代である。 - 団塊世代は自分が子供時代に自分の自由が十分に尊重されず、
言い分が聞いてもらえなかった経験をから、
自分の子供には自由と言い分を尊重する親にななりたかったことから、
自由尊重という名のフリーターを産んだかもしれない。 - 団塊世代の女性は、結婚と子育てを中心とする人生を過ごしてきた。
夫の面倒を見、2人の子供を育て、自分の親と夫の親を看取り、
そして最後に夫を看取り、最後は1人で暮らすか、老人ホームに行くのである。 - 古い家族制度や結婚制度に反感を持ちつつも、
他方でマイホーム、家族を非常に重視し、かつ個人主義的であろうとした団塊世代の女性にとっては、必然的な老後の姿だといえよう。